テレフォンセックスにまったく興味がないテレクラの女性とテレフォンセックスをすることは果たして可能でしょうか。
もし、テレフォンセックスに興味がない女性を無理やりテレフォンセックスの空間に引きずり込もうとするならば、それは、テレクラにおける受話器越しの強姦行為と言われるような、裁かれるべきマナー違反の行為になるかもしれません。
ですが、テレフォンセックスという魅惑の舞踏場へと優しくエスコートする、という姿勢によってなされる話術で女性をテレフォンセックスの空間へといざない、テレフォンセックスのプレイに成功した暁には、「テレフォンセックスに興味がない女性とのテレフォンセックスは可能だ」ということを証明することにもなるでしょう。
テレフォンセックスを愛好するテレクラユーザーは、基本的にはテレフォンセックス専用のチャンネルを利用したりだとか、プロフィールツーショットの録音メッセージに「テレフォンセックス希望」であるという情報を吹き込んでいる女性とのテレフォンセックスを楽しむのが定石となっています。
ですが、この「あらかじめ場が整えられたテレフォンセックス」が当たり前になってくると、いささか、「予定調和的なテレフォンセックス」にシラケてしまうような瞬間が訪れることにもなります。
与えられたものではないテレフォンセックス
テレフォンセックス専門チャンネルやプロフィールツーショットの機能が出てくる以前、テレフォンセックスができるかどうかは、繋がる回線の運はもちろんのこと、「この出会い目的の女性との回線を、なんとしてでもテレフォンセックスの回線に変えてみせる」という強い意志に左右されるものでした。
それに、何より重要なのは、「潜在的にテレフォンセックスを求めている女性」が、テレクラには少なからず潜んでいるという事実です。
テレフォンセックス愛好家としては、そういったテレフォンセックスに対して奥手な女性の、秘し隠された、まだ自覚が曖昧な状態にある「欲望」を、みずからのテレフォンセックスを通して表に引き出していくプロセスこそが快楽でもあるわけです。
これは、テレフォンセックスが発生するはずがなかった時空間に、テレフォンセックスを作り出す、という営みです。
会話の流れの中で「この女性はもしかするとテレフォンセックスを求めているのではないだろうか」と見抜き、出会いへと向かっている会話の方向性を、ゆっくりとテレフォンセックスの方へと軌道修正させていくとき、その軌道修正のための会話をする時空間は、テレフォンセックスという体験を勝ち取るための闘争領域となります。
この目的の軌道修正のための闘争のプロセスを経ることによって、テレフォンセックスは、「専門チャンネル」や「プロフィールツーショット」でプレイするときの、「プレイできる前提」がすでに用意されている予定調和のテレフォンセックスでは得られない途方もない快楽を、テレフォンセックスのプレイヤーに与えることになります。
そのようなテレフォセックスに成功するとき、テレフォンセックスは「与えられたテレフォンセックス」という体験ではなく、「みずから勝ち取って作り上げたテレフォンセックス」という体験として、真にあなたのモノになるのです。